転職や退職で気になることの一つとして、タイミングがありますよね。わたしは、あなたの才能が少しでも生かされるために「したいと思ったときが転職のとき!」と伝えています。
しかし「ボーナス貰ってからやめるのがお金的にお得なのでは?」とは誰しもが思うところです。この点を考察してみました。
転職タイミングでもらうお金がどれぐらい違うが計算してみた
様々な状況や条件がありますが、計算を単純化するために一例として以下の条件で考察してみます。
- 転職前は「月給40万」「ボーナス(賞与)は年2回各80万」(月給2ヶ月分支給)
- 転職後は「月給45万」「ボーナス(賞与)は年2回各90万」(月給2ヶ月分支給)
- ボーナスは転職前も転職後も 6月と12月の年2回支給
- ボーナス支給月前に退職すると、そのボーナスはもらえない
- 転職後のボーナスは「ボーナス×査定月数」で決定
- 6月支給ボーナスの査定期間は「前年10月〜3月末」/12月支給ボーナスは「4月〜9月末」
- 転職前の会社は5年勤務、転職後も5年勤務し、10年間トータルの収入を算出して比較
ボーナス支給前月に会社を辞めると損をする
3つのケースで収入額を算出してみます。「3月末」「5月末(ボーナスをもらう直前)」「6月末(ボーナスをもらった直後)」それぞれで退職して転職するケースです。
ケース | 転職前5年 | 転職後5年 | トータル収入額10年 |
---|---|---|---|
3月末に退職 ※転職後の最初のボーナスはなし |
3,200万 | 3,510万 | 6,710万 |
5月末に退職 ※転職前の6月支給ボーナスはなし ※転職後の最初のボーナスは2/3支給 |
3,200万 | 3,540万 | 6,660万 |
6月末に退職 ※転職後の最初のボーナスは1/2支給 |
3,200万 | 3,555万 | 6,755万 |
★参考 転職前の会社で10年働いた場合 |
6,400万 | – | 6,400万 |
6月末に退職するタイミングが金銭的に一番お得です。一方、ボーナスをもらえる前月の5月に辞めてしまうと一番損をしています。10年で考えると、5月末退職は6月末退職より95万円損をしています。
ちなみに、今回は夏のボーナスのタイミングで考えましたが、冬のボーナスのタイミングだと月はそれぞれ「9月末」「11月末(ボーナスをもらう直前)」「12月末(ボーナスをもらった直後)」となります。
金銭面で損をしたくなければボーナス支給直後に辞めるのがベスト
「転職理由が給与だけ」「とにかくお金で一切損はしたくない」という方であれば、ボーナス支給額直後に辞めるのが一番良いです。会社を辞める都合上、必ずボーナスの空白期間は発生してしまいますが、一番損をしないタイミングです。
ただし、以下のように給与面以外の転職理由が大きいときは、早く辞めることがあなたの人生にとって一番プラスになりますから、さっさと辞めましょう。
- 転職先でやりたいことをしてスキル向上ができる
- 今の会社はパワハラなどが酷くいつまで働けるか不安
長く見れば大きな損失ではない
今回は月ベースで5万アップ、年収で80万アップの会社に転職した場合のケースでした。「損失」と伝えましたが、転職後数年在籍すれば、ずっと同じ会社で働くよりトータル収入額はどのタイミングでもアップします。
また、転職はあなたの生きがいや環境改善など給与面以外のメリットも大きいはずです。その点はプライスレスですから、あまり給与面だけ考えてタイミングを逃さないようにしましょう!