IT業界

IT業界の転職術。SIer/ユーザー系/サービス系/ゲーム会社のどれを選択しどう渡り歩くか

わたし自身いくつかの業界を渡り歩きましたが、一番長く関わったのはIT業界です。

IT系は自分のスキルや経験で出世/転職/年収アップを達成できる魅力ある職種・業界なんですよね。

しかし、IT系と言っても SIer/ユーザー系/サービス系/ゲーム会社 など会社の種類がいくつかあります。

この記事ではわたし自身の10年以上在籍したIT業界の知見をもとに、各会社の紹介と「出世/年収アップするにはどう渡り歩くとよいか」ということを解説していきます。

目次

幅広く経験できるけど年収はイマイチ:SIer

SIerというと歴史があり、どこかで聞いたことある有名な企業が名を連ねます。「NRI(野村総合研究所)」「NTTデータ」「日立ソリューションズ」「SCSK」… など数多くあります。

幅広く経験できる可能性はあるが身につくスキルは完全に案件依存

一般的にSIerは顧客の依頼を受けてITシステムの開発・構築・運用を行います。入社するとどこかの案件やプロジェクトにアサインされることになり、それが終わればまた別の案件へ… という流れです。

そのため、多くの案件に携わり幅広い知識や経験を得ることができる一方、具体的にどんな知識やスキルを得るかはほぼアサインされる案件次第というところがあります。

また、この案件が終わったら次の案件へという性質上、システム開発/構築を通じて様々な会社・業種を経験することもできます。これはシステムだけでなく色々な業界・業務知識も習得できるので非常に面白く知見が広がります。

ただし、会社によっては「銀行業界に強い」など業界特化型の会社もありますので、幅広い経験をしたい場合は会社選定に気をつけましょう。

結果を出し社内競争にも打ち勝てば部長・役員への出世も可能

SIerはIT系統の会社ですから、着実にスキルをつけて経験を積み上げ、大規模案件をPMとして推進し成功を続けていけば部長や役員などへの出世も十分可能です。

大手企業の場合は社内競争が激しい面はありますが、次に紹介するユーザー系と比べると断然出世はしやすい状況です。

受託というビジネスモデルから年収は上がりにくい

SIerは基本的に「顧客からシステム開発を受託する」という顧客と合意の上で受託金額を決めていくため、大きな利益幅(利ざや)を獲得しにくいビジネスモデルです。

そのため、業界全体の年収が低いわけではありませんが高くもないですし、出世すると大幅に給与があがるかという風潮もそれほどありません。

年収にフォーカスしてキャリアアップしていきたい場合は、スキルを身につけたら他の系統会社に転職するのをオススメします。

中小規模のSIerは年収が低い

SIerとして大規模案件や、有名サービス/ソフトウェア系企業とパートナーシップをとろうとすると、それなりの投資資金や人のリソースが必要です。

こうなるとやはり大手SIerが強いです。中小規模のSIerは大手の下でやるか中小企業ユーザー系に入り込んでやるかという選択肢になるため、さらに利益の確保は難しくなり、派遣のような人だしビジネスモデルの傾向が強くなります。

中小規模SIer会社は年収アップという面では難しいため、最初から避けるか大手SIerへのステップと割り切って選択しましょう。

SIerのポイントまとめ

SIer会社を選択する上でのポイントをまとめます。

  • 幅広くスキル・経験が身に付く可能性はあるがアサインされる案件依存
  • 結果を出せば部長や役員への出世は可能
  • 年収は低くはないが上がりにくい
  • 中小SIerは年収も低めなので避けるべし

戦略・企画から携われるが出世は難しい:ユーザー系

次はユーザー系です。いわゆる、一般企業の情報システム部門に入って会社のITシステムを企画・構築していきます。

戦略・企画から携わることができる

その会社のビジネスを推進するためにどのようなITシステムを開発・構築するか? ということが最大のミッションになりますから、キャリアアップしていけばIT戦略・IT企画に携わることができます。

SIerから見ると要件定義より更に上の最上流工程と言えます。現在は経営とIT戦略は密接な関係にありますから、経営や戦略に興味があればやりがいを感じることができます。

開発や構築は外注が多いのでテクニカルスキルは身につかない

これは会社の規模や方針にもよるのですが、中規模以上の会社になるとシステム開発や構築自体は外部に発注(外注)するケースが多いです。

実際に作るところを他会社に任せるため、通常の仕事は外注するパートナー外車探し・外部発注の一連対応・外注管理など調整や管理が多くなります。

こうなると、システムの設計や製品の機能・プログラミングやインフラ構築などのテクニカルスキルを身につけることが難しくなります。

会社が儲かれば年収は上がる可能性あり

ユーザー系ですから、その会社の本来のビジネスが成功して儲かり社員全体の年収がアップすれば、自分自身の年収もアップします。

会社がどんどん儲かっているか、それに自分自身がどれだけ貢献しているかということが年収に直結します。

ユーザー系の場合は、その会社のビジネスモデルに将来性があるか・儲かるかというところを見極めたいですね。

出世はせいぜい課長・部長止まり

会社内におけるIT戦略や情報システム部門の重要性が高まっているとしても、IT畑の人が通常の会社の役員や社長まで出世できるケースは多くありません。

営業畑であったり、その会社のコアとなるサービス開発だったり、経営企画畑であったりという人が一般の会社では役員以上へ出世していきます。

役員以上に出世したければ、どこかで営業や経営企画に職種を変えることが有効です。年収アップにも直結します。

ユーザー系のポイントまとめ

ITエンジニアとしてユーザー系会社を選択する上でのポイントをまとめます。

  • 戦略・企画から携わることができる
  • 日々の業務は外注管理メインでスキルは身につきにくい
  • 会社が儲かれば年収はあがる
  • 出世は課長・部長職止まり

スキルは限定的だが年収アップや出世が期待できる:サービス/ソフトウェア系

次は自社で企業や個人向けのIT系サービスやソフトウェアを開発して提供しているサービス/ソフトウェア系です。有名どころでは 「Google」「Microsoft」「Amazon」などがあります。

大きくは「コンサルタント」「開発」「サポート」の3つに分類される

自社でサービス開発をして導入・運用をしているビジネス形態のため、社内の仕事は大きく「コンサルタント」「開発」「サポート」の3つに分類されます。

この中からどの仕事に携わるかで身につくスキル・経験は大きく変わってきます。年収も一般的に「サポート」→「開発」→「コンサル」の順に高くなります。

「コンサルタント」は主に顧客へのサービス提案をします。サービスの付加価値を顧客課題にどうあてはめて購入してもらうかというポジションです。

「開発」はサービスそのものの開発です。そして、「サポート」は主に利用後の顧客からのQA対応・不具合対応を電話やメールで行います。

年収アップを目指すのであれば、「サポート」や「開発」から初めて「コンサルタント」という社内キャリアアップもしていきましょう。

様々な会社や業種に携われるがスキルは限定的

ソフトウェアやサービスを様々な会社に購入してもらうことができれば、携わることができる会社や業種も多く知見や視点は広がります。

しかし、自社のサービスから外れる領域(例えばシステム構築など)は手を出さない傾向にあるため、システムやテクニカルスキルの幅の広さは提供するサービスやソフトウェアの範囲に限定されます。

幅広いスキルや経験を身につけたい場合は、SIer経験後にサービス/ソフトウェア系の会社へ転職するのも良いでしょう。

サービス/ソフトウェアが売れれば年収アップ・出世につながる

サービス/ソフトウェア系が売りにしているのは自社の開発商品ですから、そのサービス/ソフトウェアの収益向上とその貢献度が年収アップと出世につながります。

貢献が大きければ役員以上にも出世できますので、大幅な年収アップも期待できます。

サービス/ソフトウェア系のポイントまとめ

自社でサービス/ソフトウェアを開発し世の中に提供している会社を選択する上でのポイントをまとめます。

  • 業務は大きく「コンサルタント」「開発」「サポート」の3つに分類される
  • 身につくスキルは自社サービス内に限定される
  • サービスが売れれば大幅な年収アップ・出世も可能

キャリアアップは難しいがゲームが売れれば年収もあがる:ゲーム会社

最後に据え置き型ゲーム機のゲームソフトやスマホゲームなどを開発して世の中に提供しているゲーム会社です。

ゲームに特化したソフトウェアによる開発〜検証がメイン業務

ゲームと一口に言っても、コンテンツやストーリー・シナリオなどを考える企画が必要です。しかし、IT系ポジションとして入社するならばメイン業務は開発&検証になります。

ゲームはデザインから実際の動作を実装するコーディング(プログラミング)とテスト、それをサーバー上で動かすためのサーバーサイド側に構築して運用する職種があります。

幅広い知識というよりは、ゲームに特化したグラフィカルソフトウェアやプログラミングスキルが必要であり習得していくことになります。

リリースや障害対応で忙しい面あり

これはゲームそのものの規模にもよりますが、一般的にゲームはリリース日(発売日)というものがあり、それを厳守して開発しなければいけません。リリース間近ではかなり忙しい状況になることもあります。

また、ゲームは基本的に24時間365日提供されているシステムですので、何かあったときは急いで対応する必要があります。

対応が遅れてはゲーム自体の信頼問題につながりますし、不具合(バグ)が多いと誰もゲームをやらなくなってしまう可能性もあるのでその対応で忙しい傾向にあります。

年収アップはゲームが売れることがすべて

ゲームは売れてなんぼです。リリースするまでは1円も入らず開発し続けるため、リリース後にどれだけ多くの人に購入してもらうかにその会社の収益が左右されます。

そのため、あなたがゲームの開発に貢献してそのゲームが多くの人に購入されてガンガン売上があがれば、年収もあがります。

出世やキャリアアップは会社により様々

出世の仕方はゲーム会社により様々ある状況です。一般的にプログラマーとしてであればせいぜい一部門の統括ぐらいで、役員以上に出世するのは難しいでしょう。

ゲーム会社で出世する方法として、ゲームの企画や全体シナリオ作成のプランナーとして統括管理をしつつそのまま出世していくというケースが多いです。

このキャリアアップについては、会社選択の際にどのようなキャリアステップがあるかあらかじめ聞いておくようにしましょう。

ゲーム会社のポイントまとめ

自社でゲームを開発し世の中に提供している会社を選択する上でのポイントをまとめます。

  • ゲームに特化したソフトウェアによる開発やプログラミングがメイン業務
  • 身につくスキルはゲーム業界特有のツール知識やスキルが多くなる
  • リリースや障害対応で忙しい面あり
  • 年収アップはゲームが売れるかどうかがすべて

オススメの転職ルート

「SIer」→「ユーザー系」

SIer系でシステムを深く知った上でユーザー系に移れば、システムや製品知識がある上で戦略や企画を考えることができるので、実現性のある具体的なプランを立てることができるようになります。

転職先のユーザー企業のビジネス収益が向上すれば年収もアップします。ただし、出世は難しいケースが多いので、そこにこだわるのであればさらに職種を変える/転職することをオススメします。

「SIer」→「サービス/ソフトウェア系」

SIer系で多くの製品やシステムを経験してれば、サービス/ソフトウェア系のサポート業務やコンサルタント業務につくことができます。

サービス/ソフトウェア系はコンサルタントにならなければ年収向上が見込めないため、サポート業務となってもコンサルタントを目指していきましょう。

「ゲーム系」→「サービス/ソフトウェア系」

ゲーム系で得たプログラミング・検証スキルをサービス/ソフトウェア系の開発業務に活かすことができます。

ゲーム系は検証から入れば未経験でも入りやすいです。そこからサービス/ソフトウェア系の開発→コンサルタントと目指せば大幅な年収アップも期待できます。

IT業界で失敗せず転職するには

IT業界で転職するには、その業界に特化した正確かつ豊富な情報収集と事前の準備が必要です。

情報収集にはIT業界に強い無料の転職エージェントサービスが便利です。SIerやユーザー系企業への転職には以下サービスがオススメです。

マイナビエージェント

マイナビエージェントは大手ではIT業界に力を入れており、IT業界職種に特化したキャリアアドバイザーからアドバイスや情報提供を受けることができます。

また、サービス/ソフトウェア系企業への転職にはIT/Web系エンジニア・クリエイターに特化した以下サービスがオススメです。

レバテックキャリア

レバテックキャリアはWeb系に特化しているのでサービス系会社の情報は豊富にあります。また、IT/Web業界に精通した専門スタッフが相談から紹介までトータルにサポートしてくれます。

さらに、ゲーム会社への転職であればゲーム業界専門転職支援サービスである以下をオススメします。

Geekly

GeeklyはIT/Webに加えてソーシャルゲーム業界を専門としている転職支援サービスです。独占案件も多く大手にも劣らないサービス力を誇っています。

転職サービスは複数登録することをオススメします

転職サービスは実際利用すると情報の偏り」があったり、「アドバイザの方と合わなかった」というケースがあります。そのため、1社だけに転職サービスを絞って転職活動するのは危険です。

このリスクを回避するために、転職サービスは複数登録しましょう。情報が合わなかったり、人と合わなくても複数登録していれば別の転職サービスで活動を進めることができます。

そういった状況においては、転職サービス最大手のリクルートエージェントへの登録もオススメです。最大手ならではの情報の豊富さとノウハウがあります。

リクルートエージェント

自分自身の描くキャリアステップ、IT業界に特化した転職サービスを利用し、スキルアップ・年収アップにつながる転職につなげましょう! 応援しています!!