退職理由・説明

【その理由で大丈夫?】退職理由の良くあるケースと理由説明の心構え

これまで退職する経験がないような方や、周りで退職の具体的な体験を聞いたことがない方は「どんな理由でどのような説明で退職しているのか」ということを気にしてしまうこともあるかもしれません。

わたしがこれまで50人ほど部下・同僚・上司・知り合いの退職を目の当たりにして対応やアドバイスをしてきた経験をもとに、良くある退職理由をご紹介します。「その理由で大丈夫?」という観点でも記載していますので、今後の退職活動の参考にしてください。

体調不良

体調不良はよくある退職理由の一つです。そして、一番の多くはストレスによる抑うつ病などの体調不良です。

会社によりますが、以下のような会社では体調不良による退職が多くなります。

ストレスによる体調不良者が良く出る会社の特徴

  • とにかく仕事をガンガンさせて社員が疲弊していく
  • 「全員がバリバリ仕事できて当たり前」みたいな独裁的な考えが蔓延し不適合者が多い
  • トップや上司が無能でプレッシャーだけかけてくる

体調は長く元気に生活していく上で最重要ポイントです。医師から具体的な診断結果がでて「現行の仕事を続けないように」「環境を変えるように」というアドバイスがでたらそれを理由に退職できます。

しかし、具体的な通院記録や診断結果がないと「体調良くなるまで休んでいいから回復したらまた頼むよ」みたいな状況になりかねないので、そこはきちんと通院し診断結果を持って退職説明をしましょう。

体調不良を退職理由にするときの注意点 〜準備をして確固たる意思を持って説明しよう〜 昨今、「体調不良を理由に退職する人」が増えています。ランキングには直接載ってきませんが、大手転職サイト「doda」の転職理由ランクン...

親の介護

親や親戚の介護で退職する人が増えています。高齢者が増え続けている日本では、今後も「介護退職」は増えていきます

介護退職となる詳しい理由を見ると、以下2つに分かれます。

介護退職する理由

  • 「入居できる病院や老人ホームがない」「親戚や兄弟も少なく面倒を見る人がいない」として退職して看病・介護をする
  • 介護のために自宅近くの職場に転職する

会社が慰留したければ詳しいヒアリングはされると思いますが、各家庭の都合に会社が強く介入することは難しいので、すんなり通りやすい退職理由のひとつです。

ただし、これはそもそも介護で退職するかどうかというお話になりますが、介護で退職をする「介護離職」は社会問題化しつつあり、退職により収入減だけど介護で多額のお金が必要となり「介護貧乏」や「介護借金」という状況を作り出しています。親御さんや親戚の看病・介護をしなければならないという責任を感じることはわかりますが、『自分にとって、いま介護に時間をかけることは本当に必要なのか?重要なのか?』ということを将来を見据えながら真剣に考え、働き続けながら老人ホームを利用したり介護を続けることも考えましょう。

親の事業を継ぐ

これも退職理由では良くあるパターンです。「親の事業を継ぐので田舎に帰ります」という理由です。

数年前までは「本当にコイツ親の事業継ぐのかよ」みたいな怪しい退職理由ナンバーワンだったのですが、こちらも少子高齢化で事業を継ぐ人が少なくなっており、実際のケースとして増えています。

家庭内事業であれば詳しい説明をする義理もないですし、押し通せば退職理由としては通りやすいです。

給与が低い

「自分のためにこうしたい」という退職理由の中で、「給与・給料が低いので高い会社へ転職する」という理由も最近非常に良く増えています。

最近は人手不足から、資金に余裕のある会社は「人件費(給与)をいくら払ってでも良い人にはきてほしい」という姿勢・状況が顕著になっていますし、人にとってお金は非常に大事なポイントになりますので転職活動の最終的な決め手が「給与アップだった」というケースが非常に多いです。

転職先もすでに決まっていれば数年前までは強く慰留する会社は少なかったのですが、退職される会社も社員の減少は存続の危機に直結しますから、退職希望をだしたあとに給与アップ交渉をしてくる会社が非常に増えています。

ここで、「給与以外にも会社を辞めたい理由がある」のであれば、ハッキリと明確に退職意思表示をしましょう。「給与だけ」が退職理由の場合は、給与アップされると退職する理由もなくなってしまいます。

もちろん、「給与が良ければ今の会社で働き続けても良い」と考えているのであれば、今の会社に残っても OK です。実際に退職を告げてから給与の大幅アップを提示され、退職を辞めるケースも多くなっています。

高度なスキルを身に付けたい

これも「自分のためにこうしたい」という退職理由の中では給与の次に良くあるケースです。そしてさらに、主に2つのケースに分かれます。

コンサルティングや新技術の業務に携わりたい

下っ端の作業をずっと続けられると不満と「自分はこのままで良いのか」という焦りがでてきます。これにより、さらに上流の仕事を携わりたいと思うようになります。上流とは、建設やIT業界であれば要件定義・設計業務になりますし、それ以外の業界でも顧客を自らリードしていくコンサルティングのような業務・職種になります。

また、新しい取り組みや変化が全くない業界や会社では、「そのまま自分も取り残されるのでは」という恐怖がでてきます。これにより、新しい技術や環境で仕事をしたいという退職・転職理由がでてきます。

この理由で気をつけるポイントは、所属している会社が大企業だとどこかしらで上流や新技術に携わる仕事をしている可能性があると、「じゃぁその部署に異動させるからもうちょっと頑張ろうよ」みたいな理由で慰留の説得をさせられることです。

そういう部署の存在を知らなくて「やってみよう」という気持ちがあれば異動を受け入れても良いのですが、そうでなければより確固たる意志や別の理由と合わせて退職説明する必要があります。

自身が成長できる環境がない

例えば、「尊敬できる上司や先輩がいない」とか「教育や研修制度がしっかりとしていない」から転職したいという理由がこれにあたります。

環境がないという理由は、物理的な施設や制度が存在しないことにつながれば受け入れてもらえますが、「尊敬する人がいない」とか「教育してもらえない」など当人の主観が入るとそれがなぜ退職理由につながるか理解してもらえない可能性があります。

そんな場合は、転職先を決めてから押し通すのが良いです。またこれは転職時の話ですが、業界や会社によっては「環境を求める ≒ 自分で変えようとしない甘えたやつ」みたいな認識があります。ですので、「こんな環境がほしい」だけの志望動機だけではなく、「新しい環境で xxx をしたい!」とやりたいことや達成したいことをベースに志望動機を語るようにしましょう。

業種・業態が異なる会社で働きたい

このような異業種・異業態転職による退職もあります。これも3つぐらいパターンがありますので紹介します。

全くの異業種で働きたい

これは業種・業界を変えたいので会社を退職するという理由です。会社が複数の業種のサービスを提供していなければ、会社を変える必要がありますので、もっともな退職理由です。

このケースでは、「他の業界も同じようなもんだよ」「今から別業界を一から始めるのは大変だよ」みたいな『大変さ』に訴えかけてくる慰留をしてきます。ここは、「それでも異業種転職する」という確固たる意志を見せていく必要があります。

営業系ではなく技術系や事務職系で働きたい

昨今安定を求める人が多くなっているので、「客や働く環境がコロコロ変わる営業ではなく、同じ環境で変化が少ない安定した技術系や事務職で働きたい」という人が増えています。このような状況は IT業界で見る「独立系やSIerよりユーザー企業系が良い」という傾向も同じ安定志向からきています。

「技術系や事務職が本当に安定しているのか」「環境に変化がないことは本当に将来にとって良いことなのか」はさておき、これも『今の時代、どこにいっても安定はないよ』みたいな決まり文句で慰留してきますので、転職先を見つけた上で確固たる意志をもって説明していきましょう。

最終的にはきちんとした理由よりも確固たる意志を示すことが必要

良くある退職理由と、それぞれに対する簡単な対策や心構えを示しました。 実際どのように慰留してくるのか/してこないのかは会社の事情などにもよるので一概に「こうすれば絶対OK」ということは言えません。

しかし、いくつかの慰留や反論に備える退職理由の論理武装・説明は必要です。しかし、最終的には「会社辞めるんです!!」というゆるがない意志で説明し続けることが必要です。もう既に決めたことを連呼して、前に進むために気持ちを強く持って説明しましょう。応援しています!